● 基金の取り組み
当基金は、これまで生活環境の向上と水資源の安定化を目指して、地下水保全のための施策と表流水導入のための施策を2本柱として事業展開するとともに、地下水利用者からの負担金を継続して積み立ててきました。
平成12年10月に京都府営水道導入事業が完了し、表流水の供給が開始され、積立金を活用する時期を迎えることとなりました。
この積み立てた基本基金のうち2億円を取り崩し、長岡京市が水資源対策事業として実施する表流水導入事業へ資金援助することにより、1つの目的を達成することができました。
地下水保全のための施策は、永遠のテーマでもありますので、今後も引き続き取り組んでいきます。
長岡京市水道事業 東配水池 | 表流水取水口付近 (桂川渡月橋上流) |
日吉ダム |
● これからの地下水保全事業
恵まれた天然の地下水源である地下水を次世代にわたり受け継いでいくためには、地下水保全対策事業を積極的に行っていかなければなりません。
地下水かん養策は、地下水保全のための有効な手段であり、河川の流量調査、河川水の伏没状況、地質状況、水収支を把握したうえで、検討していかなければなりません。
● 西山の緑の環境保全
緑豊かな西山は、雨水の急速な流出を防止するとともに、地下への浸透を促進し、小畑川・小泉川の重要な水源ともなっています。 従って、将来において大変重要な資源である西山の緑の保全は、間接的な地下水かん養そのものであり、長岡京市の恵まれた地下水を育む西山の緑を健全な状態に保つことが必要となります。 これら地下水の保全及びかん養に関する活動を行う団体に対しては、財政的な支援をしていきます。 また、地下水源である西山保全に向けた事業を実施する関係団体と連携をしていきます。 |
|
● 緑化植栽
都市化が進む長岡京市において、緑化植栽を進めることは、保水区域を確保することとなり、地下水かん養のために有効な手法であります。
また、私たちみんなで地下水を守ろうとする意識の向上にも役立つことから、継続的に実施していきます。
西山公園に植樹(昭和61年度) | 勝竜寺城公園に植樹(平成4年度) |
● 人工かん養
水田からのかん養、井戸からの注入によるかん養、透水性舗装による雨水浸透など人工かん養策を検討します。
● 当基金の表彰履歴
これまでの地下水の保全及びかん養を目的に地下水状況調査や啓発事業などを実施するとともに、長岡京市の表流水転換に貢献したことが認められ、平成15年8月には「平成15年度水資源功績者表彰」、平成16年3月には「京都水宣言記念・京都水づくり賞」、 令和4年6月には「京都府市町村・地域自治功労者表彰」を受賞しました。
これらの受賞をもとに、地下水保全のための事業展開について、引き続き積極的に取り組んでいきたいと考えております。